なぜ!歯医者が今、
食事指導・栄養療法を
するのか?

なぜ!歯医者が食事指導や栄養療法をするんだろうって思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?それは、従来の対症療法(症状が発生してから、症状を取るだけの治療)だけでは、本当の健康を手に入れることは難しいためです。
皆さんが求める医療も、長い通院生活や入院をしなくて済む、薬を飲み続けなくて済むような、健康な体にする医療ではないでしょうか? そして、歯周病が全身疾患へ影響するというお話を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。お口を健康な状態で維持し続けることは、全身疾患への予防にも繋がる、大切なことです。
そのため、当院では、虫歯を除去するだけの治療といった対症療法だけなく、予防療法にも力を入れているため、食事指導や栄養療法を、お口の健康作りのプロとして、患者さんに向けて行っております。
食事と疾患の深い関係

英語には、「You are what you eat」という格言があります。
これを、日本語に訳すと「あなたはあなたが何を食べているかで決まる」となります。
つまり、人の身体は日々の食事で形成されています。そして、必要な栄養素が不足すると、様々な疾患の原因となります。
歯科分野も例外ではありません。不足している栄養素を補うことで、さまざまな歯の疾患の対策・改善をすることができ、歯や口腔環境を健康な状態にする事に繋がります。
当院では、オーソモレキュラー(分子整合医学)的観点から糖質制限など具体的な栄養指導を行い、歯科の分野から全身の健康をサポートしてまいります。
適切な栄養摂取による予防・改善
歯周病
成人の約8割がかかっていると言われる歯周病。放置していると歯だけではなく、全身疾患にも繋がります。歯周組織はコラーゲンでできているため、コラーゲン生成に必須であるタンパク質、ビタミンC、鉄を摂取することで、骨や歯茎の健康が維持され、歯周病の予防・改善になります。
むし歯
特に必要なものは、カルシウムではなくマグネシウムです。マグネシウムはカルシウムのコントロールをしており、体内で325種類もの酵素の働きにかかわっています。また、唾液の性状を改善する亜鉛も必要とされます。
インプラント周囲炎
インプラントは、「第三の歯」とも呼ばれます。抜けた歯の代わりに人口の歯根を埋め込むことで、健康な咀嚼機能を回復させてくれます。しかし、天然の歯のような防御力はないので、丁寧な予防が必要です。ビタミン・ミネラルをバランスよく摂取することでインプラント周囲炎の予防になり、インプラントの長期保存が可能となります。当院ではインプラント埋入後のメインテナンスの、一つとしてビタミンミネラルケアも行っておりますのでお気軽にご相談ください。
重金属のデトックス
人体には知らず知らずの間に色々な毒素が蓄積します。その中の1つに重金属の問題があります。病状は様々で、慢性疲労や頭痛などの不定愁訴の原因となることがあります。
すでに体内に蓄積された重金属は、α-リポ酸など硫黄化合物(タマネギやニンニク、ニラなどアブラナ科の野菜に含まれる)を摂取することで、体外への排出を促します。
また、もしその人に合わない金属が歯に詰めてある場合は、除去して金属でないものに置き換える治療が必要となります。すでに体内にある重金属をなくすことと、これ以上は身体に入らないよう根本をなくすことの、両方を行っていくことが重要です。
ドライマウス
唾液の分泌量が低下し、飲み物が手放せなくなる症状がドライマウスと言われ、口臭や歯周病のリスクが高まります。原因はストレス、生活習慣や加齢、口呼吸など様々ですが、亜鉛やコエンザイムQ10、マグネシウムなどで唾液の質を良くすることができます。また、抗酸化作用のある成分を効果的に摂取することで改善が期待できます。
当院がおすすめする
健康的な食品
健康な歯を維持する食事「マゴハヤサシイ」

当院で、積極的に摂取してもらうことを勧めている食材です。
合言葉は「マゴワヤサシイ」。
健康に良い食事で、多くの栄養士が勧めているほかトップアスリートも多数食事に取り入れています。
これらをバランスよく取り込むことで、病気にならない健康な身体を手に入れることが出来ます。
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マ
豆類
みそや納豆などの大豆製品はたんぱく質やマグネシウムが豊富です。
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ゴ
ごま
ごまやナッツなどの種実類は抗酸化栄養素やミネラルが豊富です。
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ワ
わかめ
わかめや昆布などの海藻類は抗酸化栄養素やミネラルが豊富です。
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ヤ
野菜
ビタミンや栄養素を積極的に取りましょう。
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サ
魚
特に小さい青魚はタンパク質やオメガ3を効率よく摂取できます。
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シ
しいたけ
しいたけなどのキノコ類はビタミンDやムコ多糖類が豊富です。
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イ
いも類
食物繊維が豊富です。
免疫力を高める油「オメガ3」

わたしたちがよく知っている油。この油にも、さまざまな種類があるのをご存知でしょうか?
その中でも積極的に摂取したい油がオメガ3系の油です。
オメガ3系の油は、青魚、アマニ油、エゴマ油、シソ油などに含まれており、炎症を抑え、血液をサラサラにする効果があります。
お口の健康で関係するところだと、歯周病の原因はこのオメガ3系の油が不足して起こるとも言われています。
ただ、残念なことにこのオメガ3系の油は、人体で作り出す事ができません。意識して積極的に摂取することが必要です。
トランス脂肪酸などの身体に危険な油を避け、免疫力を高めるオメガ3系のものなどを摂取することで、生活習慣病や歯周病のリスクを回避することが可能となります。
一週間アンケートによる
食事指導

むし歯や歯周病(歯槽膿漏)の原因はすべて食生活と関連しています。
当院では、1週間の食事をアンケートに記入してもらっています。
それによって「どのような栄養素が足りないのか」「摂りすぎなものはないか」などが把握できるからです。食事アンケートは症状の原因の特定に繋がる有力な資料となります。普段何気なく口にする食事傾向を見ることで、歯の疾患の再発を防ぐことができます。ぜひご協力ください。
記入の際の注意点
- 日付曜日の記入
- 朝食・間食・昼食・夕食・夜食など、それぞれの時間でお口に入れる物すべてをご記入ください。(水も含みます)
- 食生活は、各家庭で異なるものです。恥ずかしがらず、出来るだけ正確にご記入ください
サプリメントを使った
予防にも対応しています

健康な歯茎を保つためには、コラーゲンの摂取が必要不可欠です。なぜなら、歯茎の成分は約60%がコラーゲンで出来ているからです。
しかし、このコラーゲンの働きを抑制する物質があります。それが「ホモシステイン」と呼ばれている物質です。
心臓疾患や脳卒中の原因ともなっている、この血中のホモシステイン濃度を下げるためには、ビタミンB群(B6、B12、葉酸など)を積極的に摂取する必要があります。
当院では、摂取するのがなかなか難しい栄養素に関しては、サプリメントを使った予防も行っています。